「今、この瞬間」との接触

 この頃ACT(アクト)に興味津々で勉強中です。


ACTとは Acceptance and Commitment Therapy(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)の略で、様々な精神疾患や、果ては統合失調症にも抜群の効果を発揮すると言われる「認知行動療法」です。

なぜセラピストでも無い私がACTなんて勉強するのか…

それはACTの中身にとても興味を惹かれているからです。

ACTの根幹となる理論をザッと書くと…

ネガティブな感情を遠ざけたり、押さえつけようとすればするほど、それはより強固なものとなって自分を苦しめる事になる。自然に湧き上がる感情は忌避するのでは無く「受け入れる」。一旦受け入れた感情に飲み込まれるのではなく、自分の中に感情の居場所を作ってあげて「ただそこに置いておく」…そうすることで感情に振り回され、妄想に囚われる事なく、「今、この瞬間」に集中する事ができる。

というような感じです。

我々は目の間の出来事(現実)と、それに対する自分の反応「思考や感情」をくっつけて判断してしまいがちですが(これをACTではフュージョンと言います)嫌なことがあったとしても、それは自分の思考が「嫌だ」と判断しているだけに過ぎず、本来、現実と自分の思考は別々のものです。それを理解し、まずは「現実+思考=フュージョン」を引き剥がし、現実と思考を区別する(これを“脱フュージョン”と言います)

現実と思考を区別したその上で、その思考が役に立つのであれば思考に従う、役に立たないネガティブなものであれば、否定せずに、ただ置いておく…と判断する。こうすることで、自分の行動を自分にとって良い方向へコントロールすることが出来ます。

肝となるのは思考や感情をコントロールしようとするのではなく、思考や感情を受け入れた上で、「行動をコントロール」しましょう。という所ですね。

思考や感情は止める事が出来ないので、それを無理にコントロールしようとすると更に泥沼にハマる事になります。

だから受け入れて、置いておく…

ざっくりとですが、これがACTです。

とても面白いし、私の常日頃の思想とも共通点が多く(ACTはマインドフルネスから派生したと言われますし、マインドフルネスはチベット仏教から生まれた物なので、共通点が多いのは当然ですね)ACTを勉強することは私自身の人生の糧になるはず。

ACTでは「この思考は自分にとって役に立つのか」と、思考や感情に流されず、役に立つか否かで判断します。

この有効性至上主義な所も素晴らしい。

さて、色々と読み漁っていこうと思います。

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